目次
【ジブリ飯】 『紅の豚』 “ホテル・アドリアーノのサーモンのムニエル ソース・モルネー”作ってみた!!
1.名言だらけのジブリ最渋作品!!大人の名作『紅の豚』!!
2.ホテル・アドリアーノでの食事
3.ポルコの食べている料理について
4.サーモンのムニエル ソース・モルネーの材料
5.”ホテルアドリアーノのサーモンのムニエル”を作ってみよう!!
6.ジブリ飯”ホテルアドリアーノの食事”を作ってみた感想
>>“私選”定番「ジブリ飯」10選はこれだ!!
名言だらけのジブリ最渋作品!!大人の名作『紅の豚』!!
“飛ばねえ豚は ただの豚だ”
『紅の豚』といえばこの名言!宮崎駿作品史上”最渋”な大人な名作です(*個人の見解です)。
世界恐慌時のアドリア海を舞台としてナイスミドル(推定36.7歳)な主人公ポルコ・ロッソは度々ワインを傾けるなど小洒落たイタリア男ぶりを見せています。

個人的にはポルコのこの名言の直前の
“いくら心配しても あんた達 飛行艇乗りは女を桟橋の金具くらいにしか考えてないんでしょう!
マルコ 今にローストポークになっちゃうから…
私イヤよ そんなお葬式”
というジーナのセリフのインパクトが。ある種作中トップクラスの名言のような…。
ちなみに、実は作中では上記のポルコのセリフに対応するように元戦友のフェラーリンがポルコに対して言う“飛んだところで豚は豚だぜ”というセリフがあり、こちらも負けず劣らずの名言ですね。
大人の名作である『紅の豚』では、他の作品とは一味違う小洒落た料理が登場します。今回はポルコが、ジーナの経営するホテルアドリアーノの別室で一人食事をしていた際に食べていた料理を作ってみました。
ホテル・アドリアーノでの食事
ポルコは昔馴染みの女性ジーナが経営するホテル・アドリアーノに足繁く通っています。喧騒から離れホテルの酒場の奥の部屋で一人食事を摂るポルコ。彼の元へとやってきたジーナと二人静かに言葉を交わし始めます。
ジブリの食事シーンは作品中で重要な意味を持たされたシーンである場合が多いですが、このシーンもその一つ。

このシーンではジーナの3人目の夫の死が確認されたことが明かされます。
“あのアメリカさん おかしいの 私を見るなり“結婚してくれ”だって
だから教えてあげたわ
私は3回 飛行艇乗りと結婚したけど 一人は戦争で 一人は大西洋で
最後の一人はアジアで死んだって…”
“3年待ったわ もう涙も枯れちゃった”
ポルコにとってもジーナの夫は昔馴染みです。友の死を伝え聞いたポルコはジーナのグラスにワインを注ぎ、自分のグラスにもワインを注ぎ直します。
そして友の死を悼み、杯を差し出し献杯を行います。

“いいやつはみんな死ぬ 友へ”
いちいち渋い。深みがあります。
このシーンではジーナの夫の死から話が始まり、ポルコとジーナの関係性や、二人の抱えているもの、そしてポルコが豚になった理由などが匂わされる重要なシーンです。
とはいえ、それも明示的に述べられるわけではなく、匂わすのにとどめるところはさすがの一言。特にポルコが豚になった理由については結局最後まで明かされることはありませんでしたね。
さて、長くなりましたが、今回再現した料理はこの時ポルコが食べていたものです。
お待たせしました。本題に入っていきましょう。
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ポルコの食べている料理について
正直作中では何も明言されていませんので、料理の詳細を特定するのは至難の技ですね。「ジブリ飯」全般に共通する難しさです。
まあ、それを推測するのも「ジブリ飯」再現の醍醐味の一つです。

ちなみに、ポルコが飲んでいるものはボトルのラベルから推測可能でした。
実はボトルのラベルには”MINEO”と書かれています。この”MINEO”というのは実際にイタリアのシチリアにあるワイナリーの名前です。そこまで有名どころではないようですが、実在するようです。
果たして本当にこのワイナリーのものを描いているのかはわかりませんが、飲み物はその色からも白ワインであろうという推測がなされます。
さて、本題はメインのお皿です。
まず付け合わせは人参でまちがいないでしょう。付け合わせの定番人参のグラッセですね。
メインの食材は何でしょうか?魚にも肉にも見えます。
繊維(?)の入り方やポルコから見て左側に細かい切りこぼし(崩れやすい食材??)があることから、お肉よりは魚である可能性が高そうです。他の特徴としては色はピンク色でさらに側面と上面の色が違いますね。

ピンク色の魚といえばサーモン。上面の色が茶色っぽいのは焼き色を表しているのでしょうからソテーかムニエルかな。
サーモンなら白ワインとも合いますし、地中海は海産物が豊かな印象もありますし、妥当なところでしょう。
ソースはベシャメルソース(ホワイトソース)のように見えますが、単なるベシャメルソースではレストランとしてはあまりに工夫がないというか、少し雑すぎるような気も…。。
ホテル・アドリアーノは、外観や内観も瀟洒で、従業員数(コンシェルジュだけでなくドアマンやボーイなども)も多く、加えて世界恐慌という時代背景にもかかわらず、客足の絶えない(身なりの良い客も多い)かなり上等なホテルのようですので、料理もしっかりしたものを出していると考えられます。
そしてソースの色が比較的黄味がかっていることも考えに入れると…ベシャメルソースのバリエーションの一つ”モルネーソース”あたりか!??
と、いうことで“サーモンのムニエル ソース・モルネー ~人参のグラッセを添えて~”みたいな感じで確定!!
“サーモンのムニエル ソース・モルネー”の材料
<サーモンのムニエル>
- 鮭(切り身も可):お好みの大きさ
- 塩・胡椒:少々(下味用)
- 小麦粉:適量
- バター:適量
- 白ワイン:適量
<モルネーソース>
- ベシャメルソース:
(小麦粉,バター,牛乳,ホワイトペッパー) - 卵黄:1個分
- グリュイエールチーズ:30gくらい
- バター:適量
<人参のグラッセ>
- 人参:1/2本
- バター:15g
- 砂糖:大さじ1
- 水:適量
“ホテルアドリアーノのサーモンのムニエル”を作ってみよう!!>
>>人参のグラッセを作ります。
>サーモンの調理に入る前に、人参のグラッセを作っておきましょう。

人参はシャトー切りといって、4cmほどの円柱状に切った人参をさらに縦に4分割し、面取りをする切り方を採用します。
人参の皮をむいて、シャトー切りにします。綺麗な形に仕上げるのにはなかなか面取りが難しいものです。
うまいこと切れたら、鍋にお湯を入れて沸かして人参を茹でます。
人参が柔らかくなった頃にバターと砂糖を加えて水気がなくなるまで弱火で煮詰めていきます。
完成したら火から降ろして冷ましておきましょう。
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>>ベシャメルソースを作っていきましょう。

フライパンにバターを溶かし、小麦粉を加えます。小麦粉にバターを吸わせながら炒めていきます。
次に牛乳を加えていきます。ダマにならないように気をつけて少しずつ少しずつ温めながら牛乳を加えて伸ばしていきます。
適度な濃度になれば、塩胡椒で味を調えてベシャメルソースの出来上がり。
今回はモルネーソースにするのでまだ完成ではありませんが、モルネーソースは完成直前に仕上げなければいけないので…。
とりあえず、一旦置いておきます。
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>>サーモンの下処理をします。
>では、いよいよサーモンの調理に入ります。

僕は普段からデパートの地下で生でも食べることのできるサーモンの半身(冷凍)を購入して冷凍庫に保存しています。
比較的安価に手に入りますし、大きな塊なので、様々な料理に使うことができ重宝しています。
サーモンは皮を剥ぎ、好みの大きさの切り身にします。
今回は頭側の部分を少し贅沢に大きめに切り出して使用しました。
塩胡椒をして10分ほど置いておきます。その後、キッチンペーパーなどで表面の水気を拭き取り、表面に小麦粉をまぶします。
<<
>>サーモンのムニエルを作っていきます!”
>>ムニエルというのは、魚や野菜などに小麦粉をまぶし、バターをを使ってフライパンで火を通すフランス料理の調理法です。単にソテーでもよかったのですけど、今回はムニエルにしました。

ムニエルとソテーとの違いは、小麦粉をまぶすかどうか…という感じで良いのかな。表面をカリッと仕上げるのがミソですね。
フライパンに、バターを溶かしていきます。バターが完全に溶ければ、サーモンをはたいて余計な小麦粉を除いてから両面を焼きます。
両面ともに焼き色がついたら、白ワインを少量加えて蓋をして蒸し焼きにしていきます。あまり大量のワインを加えすぎると表面がべちゃべちゃになってしまうので…。まあ、うまいことやります。
サーモンに8割がた火が通れば、蓋を外してからサーモンの表面がカリッとなるようにやや火力を上げて仕上げます。
<<
>>ベシャメルソースをアレンジしてモルネーソースを作ります。
サーモンに火を通している間に、ベシャメルソースをアレンジしていきます。

モルネーソースは、ベシャメルソースに卵黄とグリュニエールチーズを加えた濃厚なソースです。
先ほど作ったベシャメルソースをグツグツと泡だつくらいに加熱し1~2分熱します。
火からおろしてグリュニエールチーズ(削るか切るかして細かくした状態)を加えかき混ぜて溶かして、溶けきれば卵黄を加えて、木べらや泡立て器で十分に攪拌していきます。
グリュニエールチーズが溶けて卵黄が全体に馴染めば”モルネーソース”の出来上がりです。サーモンのムニエルを皿に盛って、その上からソースをかけてれば完成です!!
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ジブリ飯”ホテルアドリアーノの食事”を作ってみた感想
さて、今回はホテル・アドリアーノでポルコが食べていた一皿を再現してみました。相変わらずジブリ飯はいろいろと推測の余地があり面白いですね。
いろいろと考えてみた結果、本ブログ『たまには漫画で舌鼓』では“サーモンのムニエル モルネーソース”に“人参のグラッセ”を添えてみました。
正しいかどうかはわかりませんが、そこまで見当違いでもないのではないかなぁ…なんて。

一応、アドリアーノのテーブルを意識して赤いクロスを敷いてみたり。。
モルネーソースはサーモンとは非常によく合うソースですね。それから甘めに作った人参のグラッセも美味しい!!
ところで、この再現料理を作るにあたって『紅の豚』のDVDを改めて見直したのですけど、やっぱり素晴らしいですね。名言だらけ。
ポルコ・ロッソはやはりかっこよすぎます!!
“かっこよさ”からはかけ離れた外見なのに、言動のみで”かっこよさ”を滲み出すとか…。
まさしく「かっこいいとはこういうことさ」でしたね(笑
>>“私選”定番「ジブリ飯」10選はこれだ!!
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