>>“私選”定番「ジブリ飯」10選はこれだ!!
マンネリズムだ!たまには肉豆腐でも食え!!”杉屋の肉豆腐定食”!!
今回は前記事で再現した“杉屋の鯖の味噌煮定食”に続き、同じく『風立ちぬ』より”杉屋の肉豆腐定食”を再現してみました。

前回作った”鯖の味噌煮定食”は主人公である堀越二郎がいつもたのむ定食でしたが、今回の”肉豆腐定食”は二郎の親友であり、ライバルでもある帝大の学友”本庄”が食べていた定食です。
前の記事でも書きましたが、いつも”鯖の味噌煮定食”を食べる二郎に対して、“二郎、また鯖か。マンネリズムだ。大学の講義と同じだ。列強はジェラルミンの時代になってるんだ。たまには肉豆腐でも食え”といって本庄はご飯をかきこむわけですね。
もちろん当の二郎はそんな本庄の苦言など、どこ吹く風といった様子で鯖の小骨の曲線美に見惚れているわけですが…(笑)。
それにしても、”肉豆腐”とは一体なんなのか?時代のせいなのか、地域的なものなのか、実は僕は”肉豆腐”という料理があることを『風立ちぬ』を見るまで知りもしませんでした。

ただなんというか、この時代らしい”ハイカラ”な雰囲気を感じさせるその名称に実態はわからないままに、食べてみたいという欲求だけは僕の胃袋をしっかりと掴んでしまったわけです。
実際に劇中でこの”肉豆腐”が描写されたのは上の画像の1シーンのみです。この画像からすると、それなりに大きな豆腐と茶色い肉らしきものが入っているように見えます。茶色となると豚肉ではなく牛肉でしょうね。
牛肉料理といえば文明開化時の牛鍋にはじまり(この作品は昭和中期あたりですが)、なんとなく上記にも書いた”ハイカラ”な食べ物の印象。”肉豆腐”という名称ともあっている感じでテンションが上がります(あくまで個人の感覚なのでご了承ください)。
そんなことを思いながら軽くネットサーフィンしてみると、どうやら”肉豆腐”というのはすき焼きのような料理のようですね。とりあえず、作っていきましょう。
“杉屋の鯖の味噌煮定食”の材料
<肉豆腐>
- 牛切り落とし
- 木綿豆腐
- 白ネギ
- たまねぎ
- 自家製かえし
- 清酒
<その他>
- 豆腐
- 味噌
- 一番出汁
- 沢庵漬け
- 緑茶
- 米
“かえし”というのは、醤油、砂糖、みりんを合わせて長期間寝かせて角を取ったものです。そばつゆをはじめ様々な和食に使われる調味料です。
“杉屋の鯖の味噌煮定食”を作ってみよう!!
<<
>>材料の下準備をしましょう。
肉豆腐に使う食材は、牛肉、木綿豆腐、白ネギ、玉ねぎの4食材です。

牛肉は切り落としを使いますが、そのまま使うのではなく食べやすいようにさらに2、3度包丁をいれておきます。
木綿豆腐は水切りをして、一口大に切ります。玉ねぎは薄切り、白ネギはざく切りにしておきましょう。
<<
>>玉ねぎを炒めます!!
まずは、玉ねぎからです。鍋に油を敷き炒める準備をしておきましょう。

今回は鉄鍋を使ってみたので、炒め始める前にしっかりと鍋を熱して、油をなじませておかなくてはなりません。
鉄鍋の準備が整ったら、玉ねぎを炒めていきます。玉ねぎは甘みを出すために入れているので、しっかりと本来の甘みが出るまで焦がさないようにじっくりと炒めていきます。
<<
>>お肉を入れて炒めていきます!!
お次はお肉です。炒める前にきちんとほぐしておきましょう。

お肉を炒める際に少しだけ塩を振って軽めの下味をつけておきます。焦がさないように気をつけながら全体の色が変わるまで炒めていきます。
<<
>>水とかえしを加えます。
肉の色が変わったら次は煮ていく段階に入ります。

まず、酒を加えて(一回しくらい?)強火でアルコールを飛ばします。その後、水と自家製かえしを加えて煮込んでいきます。水の代わりに出汁(割下のような感じで)を使っても良かったのですが、今回は肉々しさを出すために水を使います。
<<
>>白ネギを加えます!!
一度煮立ったら、火力を弱めて白ネギを加えます。

おそらく牛肉からアクが出てくるので、適宜アク取りはしておきましょう。白ネギに煮汁を絡めるようにきちんと火を通していきます。
<<
>>いよいよ豆腐の出番です!!
白ネギに火が通ってきたら、いよいよ主役のお豆腐の登場です。

豆腐を加えてさらに煮込んでいきます。豆腐を崩さないように気をつけながら、豆腐全体にきちんと煮汁が絡むようにしましょう。
豆腐に味がしむ程度に煮込めば完成です!!
<<
>>”杉屋の肉どうふ定食”完成!!
肉豆腐を器に盛りつけます。これは重要な要素で、肉豆腐とすき焼きの違いは器に盛りつけるかどうかという点もあるのだとか。

さて、前記事の”鯖の味噌煮定食”同様、肉豆腐以外の料理はこのタイミングで都合よく完成します(笑)。他の料理もはいぜんすれば”杉屋の肉豆腐定食”の完成です!!
“杉屋の鯖の味噌煮定食”を作ってみた感想
さて、そんなわけで今回の「ジブリ飯」は『風立ちぬ』より”杉屋の肉豆腐定食”でした。
ちなみに今回も料理の配置は劇中描写に従います(笑)。まあ、つまりは基本の和食配置とは違うということです。

ちなみに、劇中で本庄はどんぶり飯をかきこむ様が印象的だったので、白ご飯はどんぶりによそってみました。
そもそも”肉豆腐”は作るのも食べるのも初めてだったわけですが、これは確かに美味しい。本庄が二郎に食べろというのもわかります。