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『ハウルの動く城』といえばこれ!!
『ハウルの動く城』の「ジブリ飯」といえば、何を思い浮かべるでしょう??おそらくはほとんどの人がこの料理を連想するのではないかな。そうです、ハウルが作ったベーコンエッグです!!
お行儀は悪かったですが(笑)、ベーコンにかぶりついていくマルクルの食べ方も非常に食欲をそそる描写でした。

荒地の魔女に呪いをかけられたソフィが”ハウルの動く城”に転がり込んだ翌朝の食事シーン。ハウルが見事な手際で作ったベーコンエッグ、実に美味しそうでしたねぇ。
片手で卵を割っていくハウルと投げ込まれる卵の殻を次々に食べていくカルシファーのコンビネーテョンもなかなかの見所でした。
果たして『ハウルの動く城』の鑑賞後にブロックベーコンを買いにお肉屋さんに走った人が何人いたことでしょう。国内のベーコンの売り上げ上がったんじゃないかな?笑
イギリス朝食の定番「フル・ブレックファスト」!!
というわけで、今回再現する「ジブリ飯」は”ハウルのベーコンエッグ”です。ベーコンエッグといえば、イギリスの伝統的朝食「フル・ブレックファスト」の中でも最も有名な定番中の定番のメニューと言える料理です。。
ちなみに、王宮から帰った翌朝にソフィが作っていたポリッジ(オートミールの牛乳粥)もフル・ブレックファストの定番メニューの一つです。細かい部分も世界観をしっかり統一してるんですよね。さすがはジブリですね。

注)今更ですが、ハウルはイギリス人です。作品の舞台は”インガリー国”ですが、ハウルは作中でいう”異世界(現実世界のイギリス)”の出身である設定です。
それにしても、この調理シーンは何をおいてもハウルがカッコ良すぎました。この時点ではハウルはまだ”非の打ち所のない美青年”の仮面を被っています。
『ハウルの動く城』ではソフィだけでなくハウルも外見の変化で内面の変化が表現されているように思います(*ソフィの外見(年齢)の変化は彼女の内面が反映されています)。

ソフィの手から流れるようにしてフライパンを奪い取り、ベーコンを投入し、テンポよく片手で卵を割り入れるハウルの姿は同性目線にもカッコよく映りました。
このシーンに感化されて、少年時代の僕は卵の片手割りを練習したものです。そのせいで家族は一時ひたすら目玉焼きを食べさせられることに…笑
お供はエメンタールチーズとサリー・ラン??
さて、ハウルの城には他にもひたすらに美味しそうな食材が並んでいますね。ベーコンエッグの他に今回の食事シーンで食卓に並べられたのは、パンとチーズ、それからお茶です。
チーズはアニメや漫画では定番の穴あきチーズ「エメンタールチーズ」ですね。お茶もイギリスだけに紅茶でしょう。。
パンは世界観がイギリスということと、パンの上側と下側で焼き色が異なることから“サリー・ラン”を作ることにしました。

“サリー・ラン”というのはイングランド西部の都市バースの名物パン(ティーケーキ)です。直径13cmの丸型のケースに入れて焼くので上側と下側で焼き色が異なるのです。
このパンは17世紀ごろにイギリスに逃れてきたフランス人女性サリーランが考案したと言われており(諸説あり)、バースが社交界の場として栄えていた頃、このパンを朝食に食べるのが流行っていたのだそうです。
では、作って行きましょう!!
ハウルのベーコンエッグを作ってみよう!!
- 薄力粉50g、強力粉200gをふるいにかけて、ボウルに合わせます
- 別のボウルには牛乳75mlと水50mlを入れ、ドライイースト5gを溶かします。さらに卵75gと砂糖30gさらに塩3gを加えかき混ぜます。
- 溶かしバターを60g作っておきます。2を泡立て器で混ぜながらの溶かしバターを少しずつ加えていきます。
- レモンの皮をすりおろして加えましょう。
- 先ほど用意しておいた準強力粉(薄力粉+強力粉)を加えます。一気に加えてしまって大丈夫です。
- 泡立て器で粉気がなくなってひとまとまりになるまで混ぜ合わせます。非常に柔らかい生地ですので、”まとまる”とは言っても一塊になるわけではありません。
- 生地がまとまってたら台に出します。この段階では生地はベタベタして手にも台にもくっつきます。
- はじめのうちは生地が台から離れないので、台に擦り付けるように捏ねます。
- 捏ねているうちに多少まとまりがよくなってくるので、一部を持ち上げて台に叩きつけたりしていきます。 2~3の過程を根気よく続けます。頑張ってグルテンを生成していきましょう。
- 生地全体がきれいに台からも手から離れるようになりました。とりあえずこれで捏ねる作業は完了です。
- 生地をボウルに入れて暖かいところで40~60分ほど発酵させます。
- だいたい2倍くらいに膨れれば上出来です。
- 十分に発酵が進んで2倍ほどに膨らみました。
- 一度生地を丸め直し焼き型に入れます。本来サリー・ランは13cm型で焼くのが一般的ですが、大きめに作りたかったので15cm型を使っています。
- 型からはみ出るくらいまで、もう一度発酵をとります。ここで捏ねが足りないと。生地が柔らかすぎて外に垂れ落ちてしまいます。乾燥しないように適宜表面を濡らしましょう。
- オーブンを180~190度に予熱しておきます。
- 十分に発酵した生地を入れて、15分くらい焼きます。
- 竹串などをさして、何もくっつかなければ火が通っている証拠です。焼き上がり。。
- 大きめのフライパンに油を敷き、火にかけて慣らします。フライパンが温まればベーコンを入れて強めの火力で両面に焼き色がつくように焼いていきます。
- 卵を割り入れます。きれいに仕上げるために、白身が固まる前に気泡を箸で軽く潰しておきましょう。
- 少量の水を加え、蓋をして蒸します。
- 黄身の表面にうっすらと膜がはり、かつ半熟に仕上がれば成功です。
ボナペティ(Bon appetit )!!
「ジブリ飯」”ハウルのベーコンエッグ”を作った感想
さて、今回は『ハウルの動く城』から「ジブリ飯」”ハウルのベーコンエッグ”を作ってみました。この分厚いベーコンのベーコンエッグは初視聴の当時から憧れの料理でした。
そんなわけで、過去にも何度か作ってきたのですが、今回はパンや紅茶も揃えて作ってみました。
ベーコンを適度にカリカリにして、かつ目玉焼きはとろっとろの半熟に仕上げるというのは、実は結構難しいんですよね。
今回はなかなかよくできました。よかった、よかった。

それにしても、やはり分厚いベーコンというのはなかなかに食いでがあります。
そういえば、イギリスというと食事が美味しくないという印象が一般的かと思われますが、そんなイギリスの食事を皮肉ったジョーク(?)として「イギリスで美味しい食事がしたければ、1日に3回朝食を取ればいい」という言葉があるのは有名ですね。
この言葉は厳密にはベーコンエッグを含めたイギリスの伝統的朝食”フル・ブレックファスト”を指した言葉ですけれど、確かにきちんと上手に作ったベーコンエッグはこの上なく美味しいものですね。まあ、流石に3食朝食というのはきつすぎますが…。